最終更新日:2023年9月30日

オーディオ超入門

 

既にVolumioやmoOdeなどMPDをお使いの方は、「yaMPCチュートリアル」からご覧ください。

コンポーネントステレオをお使いでMPD (Music Player Daemon) に詳しくない方は「ラズパイオーディオ入門」からご覧ください。

MPDベースのラズパイ用ミュージックストリーマーであるVolumioのインストール方法は「Volumioの設定」をご覧ください。

MPDベースのラズパイ用ミュージックストリーマーであるmoOde audio playerのインストール方法は「Moodeの設定」をご覧ください。

[mute] MPDダッシュボードを用いたMPDのインストール/設定は「[mute] MPDダッシュボード」をご覧ください

Linuxのコマンドに詳しく、UbuntuやRaspberry Pi OSにMPDをインストールされたい方は「MPDのインストール」をご覧ください。

スマホとイヤホンとポータブルスピーカーだけで音楽をお聴きの方は下記から「オーディオ超入門」をご覧ください。

ステップ1:スピーカー

スマホとポータブルスピーカーよりも良い音を目指す場合、いちばん影響が大きいのがスピーカーです。プレイヤーやアンプを変えたときに音が変わるのに気づく人と気づかない人がいます。でもスピーカーはそれぞれ、あまりにも出る音が異なるため、誰でも違いに気づきます。例えば同じ曲で、手持ちのポータブルスピーカーの音と、オーディオショップの展示品スピーカーの音を聴き比べてください。どちらが良い・悪いの前に、違うはずです。ポータブルスピーカーでは聞こえなかった音が、展示品スピーカーでは聴こえるかもしれません。「このCDにこんな音が入っていたの?」と気づくこともあります。

 どのようなスピーカーが「良い音か?」は人によって判断が分かれます。しかし一般的には次のようなスピーカーを好む方が多いようです。

  1. 低音まで良く出る
  2. 特定の周波数帯だけが強かったり弱かったりしない
  3. スピーカー正面から出る音と、側面や背面から出る音の特性(周波数特性)が似ている
  4. 歪みが小さい

3.の条件は初めて聞かれるかも知れません。スピーカーから出た音は直接耳に届くだけでなく、壁に反射しても耳に届きます。このうち1回か2回の反射音(Early Refrection)は数十ミリ秒以内に耳に届き、人間は直接音と反射音を1つの音として聞きます。このときに両者の音の傾向が近ければクリアに聞こえますが、共振や回折などの影響で異なると濁って聞こえます。
 現在の技術では完璧なスピーカーは作れません。聞く音楽の種類や音量や環境によって、どの欠陥は気にならないか?がスピーカーに対する「好み」と言えるかもしれません。


 残念ながらスピーカーメーカーが開示している「仕様」から、どのような音が再生されるかを推測するのは困難です。しかしANSI標準のCEA 2034-A-2015 という測定方法で得られたデータ(通称 Spinorama)を見ると部屋で鳴らした時の概ねの特性がわかります。Spinoramaの測定には無響室や特殊な機材が必要ですが、以下のページにいくつかのスピーカーのSpinoramaが掲載されています。

 https://pierreaubert.github.io/spinorama/

Spinoramaを読み解くにはかなりの予備知識が必要ですが、上記4つの条件のうち4以外の1から3は、このページの数字でわかります。

  1. Bass extension
  2. Flatness
  3. Smoothness (PIR)

良いスピーカーは必ずしも高価とは限りません。左上の写真は ELAC Debut Reference DBR-62 というELACのエントリークラスのスピーカーですが、価格の割に良いです。DBR-62よりも小さいスピーカーや安価なスピーカーが欲しい場合は、上記ページで探してみると良いでしょう。Audio Science Review (ASR) というサイトもSpinoramaのデータと共に多くのスピーカーのレビューが掲載されていますから参考になります。ASRのサイトは4の歪みも測定して結果を掲載しています。
 セッティングによって音が大きく影響を受けますので、スピーカー付属のマニュアルをよく読んで設置してください。


ステップ2:アンプ

2m程度の距離で適度な音量(平均で70dB SPL以下、最大でも90dB SPL程度)で聞くぶんには、アンプはデノン、マランツ、CAMBRIDGE AUDIO、ヤマハといったエントリークラスからミッドレンジ以上のアンプまで作っているメーカーのエントリー機で十分でしょう。これらのメーカーの製品はエントリー機とはいえ、ノイズや歪みが小さく安心できます。

 

しかし操作性は大きく違いますので、できれば買う前にお店で比較して好みのものを買ってください。特にリモコンでのボリュームコントロール、本体のダイヤル(あるいはボタン)での入力ソース選択の操作性とインジケータの見やすさは機種によって大きく違います。

 

上の写真はヤマハのプリメインアンプ A-S301 です。もっと小さいアンプが欲しい場合は、TEAC(ティアック)やFostex(フォステクス)から小型のデジタルアンプが販売されています。中国製の小型デジタルアンプにも高性能なものがあります。しかし電源が日本のPSE(電気用品安全法による安全規格)の認証を受けていないものが多く、販売店によっては電源を別売にしています。そのため電源の選択が難しいので、初心者は避けた方がよいでしょう。


ステップ3:プレイヤー

レコードプレイヤー
レコードプレイヤー
SACD/CDプレイヤー
SACD/CDプレイヤー
Raspberry-Pi プレイヤー
Raspberry-Pi プレイヤー

半世紀も前からコンポーネントステレオの3大コンポーネントは、プレイヤー、アンプ、スピーカーでした。これは今も変わっていません。かつてはプレイヤーといえばLPレコードを再生できるレコードプレイヤーかCDプレイヤーでした。今ではネットワークプレイヤーが主流です。しかし、ここでは小型コンピューターのRaspberry-Pi(ラズパイ)とDACをプレイヤーに使う例を紹介したいと思います。「ラズパイオーディオ入門」に進んでください。